2012年12月29日土曜日

JR北海道乗りつぶし旅行

2012/12/20-25 JR北海道乗りつぶし旅行をした。

年末恒例になりつつあるJR乗りつぶし(2周目)の旅。今回のテーマは冬の北海道。


【1日目】 とりあえず苫小牧まで移動
今回は北海道へのアクセスは飛行機。ANAのマイルが溜まっていたので閑散期ということもあり特典航空券で往復する事ができた。
仕事後に臨港バスで川崎駅へ。更に京急バスで羽田空港へ。合計480円。うちから羽田空港へ最も安く行く方法がこれだ。
2040発の便を予約していたが、カウンターで2005の便に変更してもらった。これにより新千歳空港から苫小牧へのアクセスがJRの急行はまなす(1,170円)を使わずに特急バス600円で行く事ができた。


苫小牧駅前。どこにもアスファルトが見えない。こんな土地で予定通り乗りつぶしできるだろうか?ちょっと途方に暮れた。


【2日目】 滝川駅から新十津川まで雪中行軍

苫小牧で18きっぷに押印してもらい旅が始まった。まずは岩見沢まで室蘭本線に乗った。岩見沢に向かうに連れて積雪が増えていった。滝川まで移動し、ここから新十津川まで約5kmを歩いて行くことにした。このルートを想定して一応スノーシューズを履いてきた。


道路は完全に雪に覆われているものの、除雪されているので歩きにくくはなかった。写真のような景色の中、徒歩で石狩川を渡った。ひたすら長い(^_^;) 寒さと降雪が心配だったけど、歩いていると暑くて仕方なかった。


時間も迫ってきて汗だくで新十津川駅に到着。55分くらいかかったかも。出発まであと10分くらいで危なかった。1日に3本しか無い駅なので乗れなきゃ全てアウトである。そしてこの列車でこの旅初めて乗客1人を体験した。このあと何度も体験することになるw


札幌から小樽へ。小樽運河に初めて訪れた。中国の方がたくさん。
小樽発長万部行きの単行がこの旅で最も乗車率が高かった。立客多数。倶知安あたりでようやく座れた。その後長万部で温泉に入り(レポート)、東室蘭で乗り換えて室蘭宿泊。安いホテルを予約したら広い和室に布団が敷いてある部屋だったw 昔稚内でも一度あったけどちょっと楽しい。
この日の乗車距離455km。


【3日目】 日高本線だけで日が暮れる

室蘭発苫小牧行きでまったり移動。大型盲腸線である日高本線を往復。


約3時間20分で終点の様似に到着。今回の旅で最も南の地域だ。みぞれ混じりの雨が降っていた。50分ほどで引き返す。ひたすら海と雪原をほじくる馬の車窓。
16時にはほとんど日が暮れる冬至前後の北海道。薄暗くなってきた苫小牧からは夕張行きで新夕張へ。乗継が悪いのでここから夕張へは行かず、新得方面へ特急で向かった。新得から旭川行の快速狩勝に乗車。最終のスーパーカムイで深川。意外と栄えた街だがネット予約できるホテルがなく、電話で民宿を予約した。暖房費500円を取られるところが北海道らしい。民宿では明らかに元事務所だろ?という部屋に泊めさせられた(^_^;) 部屋にはカウンターがありドアはすりガラスであったw 面白いからいい。
この日の乗車距離675.1km。


【4日目】 日本一長い距離を走る定期普通列車2429Dに乗車


まずは深川からキハ54で留萌本線を往復した。この盲腸線は短いので余裕。下り始発列車の乗客は全区間、俺と同業者の2人だけだった。写真は朝焼けの留萌駅。


帰りはそこそこの乗客数。それにしても雪がすごい。雪が強いと車両後端はこんな感じになる。深川駅にて撮影。ご苦労様と心で感謝してスーパーカムイで滝川に移動。


滝川から18きっぷ旅行者憧れ!?の2429Dに乗車!この列車は滝川から釧路まで308.4kmを8時間2分をかけて走破する最も乗車時間の長い普通列車なのだ。それなのにキハ40単行である。
滝川では結構乗車率が高くて反対向きに座っていたけど、富良野で1両増結したこともありだいぶ空いたのでそれからは釧路までボックスを一人で利用することができた。
途中この旅3度めの狩勝峠を越えたわけだが、唯一の昼間でなおかつ最高の晴天だったため素晴らしい景色を堪能できた。これから進む線路が遠くにはっきりと見えた。旧線には及ばないだろうがものすごい線形である。あー楽しい。


それにしても8時間は長い。たとえばリゾートしらかみのような楽しい車両ならまだいい。しかしこの列車はキハ40である。俺と同年代のこの形式は北海道ではありふれすぎていてこの時点ですっかり飽きてきていた。仕方ないのでもっぱら酒を飲んで過ごしたw
この列車の表定速度はたったの38.4km/hである。停車駅は56もあるが、この列車が遅いのは行き違い待ちが異常に多いからである。2、3駅進んで8分停車みたいな感じ(^_^;)感覚的には3割くらいは停まっている気がするw 列車カーストの最下層に位置する列車、それが2429Dだ!


釧路到着時の運賃表示板。とんでもない金額にw 10人くらいは全区間乗り通したんじゃないかと思う。


釧路駅で2429D完全乗車証明書が手渡された。なお完全に乗ってない人ももらえる。
釧路駅の食堂でようやくの食事をしてから宿泊地の根室まで移動した。この列車は対向列車が2列車もエゾシカと衝突し遅延している影響で30分弱遅れて根室に着いた。根室本線の釧路-根室間、通称花咲線は最もエゾシカ被害の多い区間だそうだ。
それにしても花咲線は夜間は車窓に光が全く見えない区間が多いのでまるで夢のなかのような気分になる。
この日の乗車距離600.5km。


【5日目】 川湯温泉でまったり


根室は快晴。髭が立派なキハ54で出発!釧路まで移動。 今日も何度もエゾシカで減速・非常ブレーキがかかる。


釧路から乗った川湯温泉行き普通列車でもエゾシカに何度も出会った。湿原側に座ったけど湿原はただの雪原だった(^_^;)そりゃそうだよな。川湯温泉手前ではまた車内に俺だけの状態に。名駅舎の川湯温泉駅からバスで川湯温泉へ。このバスの乗客も俺だけだった。川湯温泉のレポートはこちら


川湯温泉から駅までの帰りは徒歩で。無音の雪原の中のまっすぐな道を延々と歩いた。貴重な経験だった。
川湯温泉から網走経由で北見へ。ここでお気に入りのドーミーインに宿泊(^^)v
この日の乗車距離は351.7km。


【6日目】 バスを駆使して夕張支線を攻略

いよいよ最終日。しかし寒い。北見市はこの冬一番の寒さで-20℃とのこと。


道路の表面が異様な形に隆起している。もちろんこれは氷だが、どうしてこうなってしまうのか。気温が長い期間プラスにならない地域ではタイヤの摩擦でスキー場のコブ形成みたいな現象が起こるようだ。これには驚いた。
北見駅に着くと快速きたみは30分の遅れという。旭川での乗り換えに不安がよぎる。


スイッチバック形状の遠軽駅。不便な線形を行きつつ旧名寄本線に思いを馳せる。
旭川には32分遅れで到着。なんとかスーパーカムイに間に合った。岩見沢から普通列車で江別へ。
江別駅前から夕鉄バスで夕張へ向かう。これが今回の旅の裏ワザルート。夕張支線は本数も少ないが石勝線新得方面への乗継が悪いので乗るなら追分方面と組み合わせるべきなのだ。


夕張までは約90分の道のり。それにしても飛ばす。思わず手に汗握っちゃうくらいの飛ばしっぷりに感じる(^_^;) 雪道に慣れてるドライバーはすごい。このバスでも途中一人に。
夕鉄本社バスターミナルで社交行きのバスにギリギリの乗継で乗り換え、レースイリゾートへ。ここがJR夕張駅の真ん前である。


これによりちょうど1619発の千歳行きに乗ることができる。 夕張は炭鉱博物館などぜひ夏に来てゆっくり観光したいと思っている。冬季は営業休止中なのだ。
南千歳で快速エアポートに乗り換え。新千歳空港でまたもや早い飛行機に変更してもらいすぐに横浜へ帰った。
この日の乗車距離362.2km。


ちょうど降雪が激しくなり除雪作業で1時間ほど出発が遅れた。
さようなら。愛しき氷雪の大地、北海道。


【まとめ】
今回の旅の乗車距離は2,444.5km。このうち新規乗車距離は1587.7kmであった。これによりJR全体の乗車キロ: 14423.4km (乗車率: 72.18%)となった。


JR北海道的にはご覧のとおり。左図のように乗る前は33.4%だった乗車率が、右図のように96.9%に上昇した。残るは函館本線の一部と江差線のみとなった。道南はまだ車で走ったことがないので夏にレンタカーで訪れて、ついでにちょろっと乗りつぶしたいと思っている。

これまで俺は北海道の鉄道旅行は夏のみに行なってきており、18きっぷで冬に旅行するのは今回が初めて。夏の北海道は旅行者が多く、席の確保が大変だというイメージがあったが、今回は空きすぎ(^_^;) 隣の席どころか、ボックス席を専有できなかったことが殆ど無いくらい。心配になるくらい空いていた。景色は湿原も小川も全てが雪原なので単調だが、関東在住の俺には新鮮であった。真っ白なホームの雪を踏みしめるのも楽しく、5日くらいでは飽きなかった。外は寒いけど車内は暖かく、多くの列車では上着を脱いで過ごすことができた。ぎっちり乗り継ぎダイヤを組んでいる俺が最も心配した風雪による遅延・運休も今回は起きなかった。冬の北海道の18きっぷの旅、おすすめである。

最後に、何よりも賞賛したいのはJR北海道の冬季の定時運行能力である。列車頻度が少ないというアドバンテージはあるものの、今回の5日間で30分以上遅れたのは快速きたみの1本のみだった。東京なら運休しちゃうような降雪の中これはすごい!これを数ヶ月も毎日行なっているのだから頭がさがる。しかも乗客は夏より少ない(^_^;)
JR北海道のみなさん、ありがとうございました!

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